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Kotlin async/await

2021/12/03

今回は、Androidの非同期処理をKotlin Coroutineで簡単に行えるasync/awaitについて紹介します。 async/awaitがよく使われるケースは、例えば、詳細情報を取得するAPIと付加情報を取得するAPIを、Coroutineで処理した内容が終わったタイミングで待ち合わせて、詳細ページを作成します。

まず、asyncとはCoroutineを起動する関数の一つです。 基本的にlaunchと同じ。違いは、値を返すかになります。 値は、Deferred型です。Deferred型とは、返却値はfuture promiseになります。つまり、 Coroutineの処理が終わったタイミングで戻り値を取得します。

fun <T> CoroutineScope.async(context: CoroutineContext = EmptyCoroutineContext, start: CoroutineStart = CoroutineStart.DEFAULT, block: suspend CoroutineScope.() -> T): Deferred<T>

値が必要になったらawait()を呼び出します(ブロッキングコール) 値が利用可能であれば、すぐに返されます。 値が得られない場合は、得られるまでスレッドを一時停止します。

下記は、Coroutine で処理した内容が終わったタイミングで待ち合わせて、ランダム値の合計を返す例になります。簡単に説明すると、最初に2秒間後ランダム値を取得して、 次に3秒間かけてランダム値を取得します。その結果を待ち合わせして、合計値を算出したケースになります。つまり、getValueByAPI2と合わして並列に実行されてMax(1秒, 2秒, 3秒)で約3秒で実行されます。

サンプル:

import kotlinx.coroutines.async
import kotlinx.coroutines.delay
import kotlinx.coroutines.runBlocking
import kotlin.system.measureTimeMillis

fun main() {
    var time = measureTimeMillis {
        runBlocking {
            val firstDeferred = async { getValueByAPI1() }
            val secondDeferred = async { getValueByAPI2() }

            println("Doing some processing here")
            delay(1000)
            println("Waiting for values")

            val firstValue = firstDeferred.await()
            val secondValue = secondDeferred.await()

            println("The total value is ${firstValue + secondValue}")
        }
    }
    println("The total time (API1 + API2): ${time/1000.0}s")
}

suspend fun getValueByAPI1(): Int {
    delay(2000)
    val range = (1..1000)
    val value = range.random()
    println("Return value $value from API1")

    return value
}

suspend fun getValueByAPI2(): Int {
    delay(3000)
    val range = (1..1000)
    val value = range.random()
    println("Return value $value from API2")

    return value
}

出力結果:

Doing some processing here
Waiting for values
Return value 29 from API1
Return value 987 from API2
The total value is 1016
The total time (API1 + API2): 3.118s

次回は、Gradleを使ったプラグインの作成をやります。

android

Author

Teruhiko Tanaka

Teruhiko Tanaka

Senior Android Developer

passion for Kotlin

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